エムドゲイン®ゲルは、スウェーデンのビオラ社で開発された新しいブタ歯胚組織使用歯周組織再生用材料です。
エムドゲイン®ゲルの主成分(エナメルマトリックスデリバティブ)は、子供の頃、歯が生えてくる時に重要な働きをするたんぱく質の一種です。
現在の科学水準に基づく高い安全性確保の下、幼若ブタの歯胚から抽出精製したもので、2008年5月現在、世界44カ国で使用されています。
歯周組織の状態を調べるために、歯周ポケットの深さを計ったり、レントゲンを撮ったり、その他治療に必要な検査を行います(図1)。
エムドゲイン®ゲルを使った治療が行えるかどうかは、歯周病の程度や患者さんの健康状態にもよりますので、ご相談下さい。
手術は麻酔をかけて行います。
まず最初に治療する部位の歯肉を切開し、剥離します(図2〜3)。
次に歯根表面の清掃を行い(図4)、エムドゲイン®ゲルを塗布します(図5)。
最後に切開した部分を縫合し(図6)、手術は終了です。
手術にかかる時間は約1時間前後で、手術後、しばらく休んでいただいた後は帰宅できます。抜糸は手術日から2〜6週間後に行います。
機能的な歯周組織を取り戻すまでには、数ヶ月から1年程度かかります。
歯周組織が再生する期間、および程度は個人差があり、歯周病の進行具合によっても異なります。
術後のスケジュ―ルの詳細も患者さんによって異なりますので、必ず定期的な検査を受けるようにして下さい。治療が終了した後も、口の中の衛生状態を定期的に検査することをおすすめします。
歯周病を再発させないためには、歯や歯の周りをいつも清潔に保つことが大切です。